子猫が毎日のように取っ組み合って喧嘩をする理由。止めるポイントは?
子猫を飼っていると、毎日のように兄弟同士で喧嘩をしてギャーギャーしている姿を目にします。
これは、子猫の本能で、喧嘩をすることでコミュニケーションをとっていて、狩りの練習をしています。
これを痛そうだからと止めてしまうと、せっかくの勉強する機会を奪ってしまうので、人間は温かく見守っておくのがよいです。
今回は、子猫が喧嘩をする理由と、止めるポイント、先住猫との喧嘩などについてをご紹介します。
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子猫が喧嘩する理由
子猫の喧嘩は大人の猫同士が喧嘩するのとは違った、子猫特有の意味があります。
健康な成長には欠かせないことなので、子猫が喧嘩する意味をよく理解しておきましょう。
猫同士の関わり方を学ぶ
猫は鋭い牙と爪をもっていますが、子猫は自分にそんなものがあるとは知りません。
それが相手にどれほどの威力を与えるかも、当然ですが最初のころはわかっていません。
どうすれば牙と爪が痛いということがわかるかというと、相手に牙と爪で襲い掛かられて、噛まれて初めてその威力を認識します。
そのため、子猫の兄弟が生後1か月ごろから取っ組み合いの喧嘩をするのは、本能的なコミュニケーションだとされます。
猫として生きていくうえで、どの程度の力をだせば相手が本気で痛がるのかを、肌で実感できるようになります。
猫はときにじゃれあいますが、そのとき「これは遊んでいるんだよ」というのは、猫同士、牙や爪の力加減でわかります。
これが本気の力だと、「喧嘩を売ってるのか!勝負だ!」ということで、本気で戦わなくてはなりません。
猫としての豊かなコミュニケーション力を育てる儀式なので、邪魔しないようにしましょう。
勝負の勝ち負けを教えている
子猫は母猫にも噛んでちょっかいを出します。
すると母猫は、圧倒的な力で子猫をねじふせて、喉元を噛み子猫を圧倒させます。
これは、圧倒的な力加減で子猫に、勝ち負けを教えているところです。
こうなったらあなたは負けなんだよ、早く負けを認めて退散しないと、大変なケガを負うことになるよ、と教えているんですね。
喧嘩は早く相手との力量を見極めて、相手のほうが強いなら早くに退散したほうがケガが少なく身のためになります。
引き際を正確に教えることは、子猫自身を守ることにつながるんですね。
狩りの練習をしている
子猫同士の取っ組み合いをみていると、最初に一方の子猫がごろんと寝転がり、一方の子猫がそこに覆いかぶさって、喧嘩が始まるパターンがあります。
これは、ころがったほうの子猫が「自分が獲物になるね」とハンティングごっこに誘っているサインです。
もう一方の子猫がそれに承諾すると、狩りをする側になる、狩りの練習が始まります。
これは喧嘩の力加減がわかってくると始まってくる遊びで、喧嘩の中レベルになったというところです。
子猫が健やかに成長している証拠です。
ハンティングごっこは加熱しやすく、ハンター側になった子猫が興奮して喉元を強く噛みすぎることがあります。
こうなると獲物側の子猫は「ギャッ!」っと痛がって、そこから遊びは忘れて喧嘩することがあります。
狩りの練習をしている子猫の動画です。
けっこう激しく喧嘩しているようにみえますが、一方の猫がずっとお腹を見せているので、こちらが獲物の役割をしています。
茶色の猫がハンター役で、どうやって向かったら相手を仕留められるか、どのような反撃をされるかを、身をもって体験しているところです。
これができないと、相手を仕留めることもできないので、やっているときは本気ですがじゃれあいの一つです。
心配ですが見守っていてOKです。
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喧嘩を止めるポイント
子猫同士の喧嘩はちゃんとした理由があるので、止めに入ることはしなくていいです。
ここで止めてしまうと、逆に必要なことが学べないので、かえって邪魔になってしまいます。
子猫同士の喧嘩で少し血が出たり、ケガをしたとしても、それもいい勉強になります。
このくらい噛むとケガをさせてしまうから、本気のとき以外はそれ以上噛まないようにしようと学びます。
少し注意が必要なのは、母猫が子猫に喧嘩を押しているときです。
ほとんどの場合大丈夫なのですが、たまに短気で力の強い母猫が、噛みすぎて子猫にケガをさせてしまう場合があります。
もし母猫と喧嘩したあとケガをしているようなら、その後は母猫を注意しておきましょう。
母猫の牙は太く力も強いので、致命傷になってしまうことが稀ですがあります。
喧嘩中よく鳴く猫は恐がり
猫同士の喧嘩を見ていると、一方の猫がよく鳴くのが分かります。
鳴くほうが強いのかというと逆で、よく鳴くほうが形勢が悪く、また喧嘩を早く終わらせたいという弱腰のサインです。
鳴いて威嚇をして、それで喧嘩が終わってくれればいいと思っているのです。
本当に強い猫は無言で、ばっ!と襲い掛かってきます。
兄弟と喧嘩していてよく鳴く子猫は、怖がりであまり荒っぽいことはしたくない、温和な性格であることが伺えます。
このような子猫を、「かわいそうだから」と助けてはいけません。
喧嘩をしたくない子猫でも、いざ本気の喧嘩になったら、そのときどうするか立ち回り方を勉強しておかなくてはなりません。
喧嘩が弱くて嫌いなら、早めに退散する方法、相手に許してもらう方法を会得しておくことが、その子猫にとって役に立ちます。
先住猫がいる場合
先住猫がいて、その後子猫を飼う場合は、3つの喧嘩の理由があります。
・喧嘩でコミュニケーションをとっている
・どちらが強いかをわからせている
・子猫が嫌いなので攻撃している
友好的なのは、コミュニケーションをとっている喧嘩と、強いほうをわからせて上下関係を決めている喧嘩です。
これだと先住猫が子猫を受け入れようとしていて、何度か喧嘩はしますが仲良くなる可能性があります。
一緒に寝るほど仲良くはなれなくても、同じ家で喧嘩せずに共存するという形はとれます。
子猫を受け入れるための喧嘩の場合、最初は激しめの喧嘩をします。
流血するほどのケガをしたりする場合もありますが、それが何度も続かないようならOKです。
なので、最初はケガをするほどの喧嘩でも黙って見守り、猫同士のコミュニケーションをうながすことが大切です。
何度も続き、流血するほどの喧嘩が耐えない場合は、先住猫が子猫を受け入れずに、嫌っているパターンです。
この場合は猫同士の相性が悪いといえ、仲良くさせることが困難です。
子猫が喧嘩に勝ってしまった場合
先住猫のほうが成猫なのに、生まれて間もない子猫に喧嘩で負けてしまうパターンもあります。
先住猫が温和な性格で、今までほかの猫とほとんど接したことがなく、喧嘩をしたことがないという場合に多いです。
元気な子猫は悪気があるわけではなく、猫がいたらから喧嘩して倒したという感じです。
この場合はやっかいで、先住猫が委縮してしまい、部屋の片隅にこもるようになってしまいます。
子猫は堂々と家じゅうを歩き回り、先住猫は今までの生活を続けられなくなり、ストレスを感じてしまいます。
この場合は、仲良くできそうにないなら先住猫と子猫の部屋を完全に分けてしまい、お互いを会わせないようにするのがベストです。
猫はどうしても相性があるので、子猫を迎え入れるときはよく考えて、慎重に行いましょう。
大人になると喧嘩しなくなる
うちの猫も子猫のころは毎日のように喧嘩していましたが、12歳になった今ではほとんど喧嘩はしなくなりました。
喧嘩があったとしても、手で少しこずいて、一方が「シャー!」と怒る程度で、寝転がっての喧嘩はなくなりましたね。
これが猫も歳をとったなと思うところです。
大人になると猫も徐々に喧嘩をしなくなり、舐めあったりしてコミュニケーションをとっていきます。
子猫の全身を使った取っ組み合いというのは、その時期だけしか見られない、かわいいじゃれあいです。
痛いけれど身をもって勉強している最中なので、ぜひ応援してあげてください。
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