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子猫への牛乳の与え方。下痢をするかしないかの判断基準について

   

子猫といえば牛乳を飲んでいるイメージがありますが、じつは子猫でも牛乳を飲むとお腹を壊して、下痢をしてしまうこがいます。

これは珍しい現象ではなく、多くの子猫は母猫の母乳、子猫用の人工ミルクでないとお腹を壊してしまいます。

それは乳糖を分解する力があるかないかにかかってきて、それが重要になります。

今回は、子猫に牛乳を与えてもいいのか、お腹を壊さない猫の判断基準などをご紹介します。

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牛乳は栄養たっぷり

牛乳は体を作るための栄養がいろいろ入っている飲み物です。

体を動かす元となる筋肉や、美容に欠かせない肌や髪を作るたんぱく質。

体を動かす上で必要となるエネルギー源の脂質。

 

血液や細胞液を流し、歯や骨が丈夫になるためのミネラル類。

さらには免疫力を高めるビタミンAとビタミンB群までもが入っています。

 

ぜひ毎日でも飲みたい牛乳ですが、子猫に飲ませることはちょっと待ってください。

牛乳は飲める子猫と飲めない子猫がいるんです。

 

牛乳を飲むとお腹を壊す

牛乳を飲むとお腹が痛くなるという人がいますが、この現象を乳糖不耐といいます。

乳糖に対して耐性が低く、牛乳を飲むとお腹にガスがたまってしまい、ゴロゴロとなって下痢を引き起こしてしまいます。

 

乳糖不耐はなぜ起きるかというと、乳糖に含まれている「ラクターゼ」という酵素が、もともと少ないからが原因になります。

これは人でも猫でも同じことで、生まれつきラクターゼの量が少ないか、多いかで牛乳を飲んでも下痢にならないかが決まります。

 

母乳が飲める理由

では子猫はなぜ、母猫の母乳が飲めるのでしょうか?

その理由は、子猫はラクターゼを成猫より大量に持っており、乳糖を分解することができるためです。

子猫のころは母乳を飲まなくては生きていけないので、自然にそのような力が身についているのでしょう。

 

この乳糖を分解する力は大人になるにつれて弱くなり、成猫になると半分の猫が牛乳に対して耐性がなくなるとされています。

そのため、子猫のころミルクが好きだったからといって、ミルクを与えていると、突然下痢になって飲めなくなったりします。

 

牛乳の乳糖は量が多すぎる

なぜ乳糖を分解する力が強い子猫が、牛乳を飲むと下痢をする子猫がいるのかというと、牛乳の乳糖はとても量が多いためです。

子猫の分解する力をもってしても、牛乳は分解できないという子猫が多いんですね。

母猫の母乳や子猫用の人工ミルクは乳糖の量が調節されており、栄養価が高いながらも、下痢が起きないバランスに調節されています。

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牛乳を飲んでも大丈夫かの判断基準

子猫に牛乳を飲ませていいかどうかの判断は、飲んだ後に下痢をするかしないかで判断できます。

下痢をする場合は、脱水症状を引き起こし、エネルギーの摂取よりも出ていくエネルギーとカロリーのほうが多いので、体に負担がかかってしまいます。

 

生後3か月未満の子猫だと、下痢が続くと危険な状態になるため、絶対に飲ませてはいけません。

下痢をするかどうかの判断は、まず大さじ1杯ほどの牛乳を子猫に飲ませて様子を見ます。

 

これで下痢をすればダメージを最小限に抑えられます。

下痢しないようであれば、その子猫は乳糖を分解する力が強く、牛乳を飲んでも大丈夫なこだと判断できます。

 

牛乳の温度は室温

牛乳を飲ませるときは、牛乳を室温に戻しましょう。

冷蔵庫に入っていて冷たいなら、電子レンジで温めてください。

 

このとき温めすぎると、牛乳を飲んだ後の胃の中に牛乳の膜ができてしまうので、温めすぎもダメです。

しっかり温度をはかって、温度計がないなら牛乳に指を入れて、「ちょっとぬるいな」くらいの温度がベストです。

 

栄養価の高い牛乳レシピ

子猫を拾ったけれど、牛乳しかないという場合は、下痢をしないなら与えてOKです。

そのときは、牛乳に子猫が必要な栄養をもたせるために少し改良をしましょう。

 

牛乳1カップ(200cc)に対して、卵黄1個を入れて混ぜると、牛乳だけでも栄養がとれます。

牛乳がないときは、お菓子作りなどに使うスキムミルクを薄めたものでも代用ができます。

 

もっとも良いのは、牛乳を飲むとお腹が痛くなる人間用に発売されている、乳糖をカットした牛乳です。

この牛乳の場合、乳糖が80%カットされているので、子猫でも飲むことができます。

 

あくまで牛乳は緊急処置

牛乳はあくまでも、母猫の母乳が飲めない状態、子猫用のミルクが手に入らないときの緊急的な代用品として使用しましょう。

牛乳と母乳、子猫用ミルクの成分は違い、母乳のほうが子猫に必要な栄養が入っていて、バランスよくなっています。

子猫用の人口ミルクも、母猫の母乳に近い成分で作られており、子猫の成長には欠かせないものです。

 

牛乳を水で薄めるのは効果が薄い

「それなら下痢をする子猫でも、牛乳を水で薄めれば飲ませられるんじゃない?」と思うかもしれませんが、これはほとんど効果がありません。

下痢をしなくなるまで牛乳を薄めれば、それだけ牛乳は薄まってしまい、たくさん飲むことができない子猫には、栄養が行き届きません。

脱水症状を防ぐための緊急処置としてはいいですが、栄養はつきません。


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