捨て猫を拾っても大丈夫!生後0日~5か月の子猫の育て方。ミルクから排便まで
生後間もない子猫を拾ってしまった、そんなことが人生のなかにはあります。
猫好きともなれば、子猫を見捨てることなんてできないので、何度でも拾ってしまうことありますよね。
わたしも過去何度も捨てられた子猫を拾い、譲渡した数をあわせると16匹にもなります。
子猫は母猫がいないと育たず、母猫がいないなら必ず人の手がないと成長することができません。
今回は、生後0日~5か月までの子猫を拾ったときの育て方をご紹介します。
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生後0~1週目
生まれてから1週目の猫は、片手にのってしまうほど小さく、体重も100g未満しかありません。
母猫がいる場合は、母猫から母乳を飲ませるようにしましょう。
母猫の母乳には、最初の母乳にだけふくまれる「初乳」というものがあります。
初乳は、子猫が生まれてまもない間も生きていけるための栄養が含まれており、免疫力を高める栄養が入っています。
初乳を飲むことで、生後8週間ほど病気にかかりにくくなり、これを飲むのと飲まないのでは生存率が大きく違ってきます。
初乳は出産して10日目あたりまで出るので、その時期は母猫と子猫を離さず、できるだけ母乳を飲ませるようにしましょう。
母猫がいない場合
・2~3時間おきに授乳
・温度は人肌より少し温かい40度
・1日8回に分けて授乳する
・1回あたり1ccが目安
生後1週間までは、1回の授乳でとれるミルクの量が限られているので、たくさん小分けにして飲ませなければなりません。
母猫の場合、2時間に1回のペースで授乳するので、人の場合も2~3時間に1回を目安にして下さい。
1ccよりたくさん飲む子猫には、もっと与えてもOKです。
あまり飲ませすぎると、鼻からミルクが噴射するので、そうなったらやめましょう。
ミルクの飲ませ方
生後2日ほどの子猫にミルクを飲ませる動画です。
このように、仰向けにして飲ませると戻してしまうことがあるので、うつぶせの状態で与えるようにしましょう。
飲ませるときは吸い口を口に持っていけば、吸引反射といって子猫本来の力で自然に吸い込んでくれます。
手をばたつかせて邪魔になる場合は、手を少し抑えれば問題ありません。
おすすめの哺乳瓶
幼猫には森乳サンワールドの「哺乳器細口乳首」がおすすめです。
吸い口が柔らかいため、幼猫の力でも無理なくミルクを吸うことができます。
ほかの哺乳瓶だと、吸い口が硬すぎて吸い込めないんです。
吸い口が大きくて吸いずらい場合は、少しカットしてあげると飲みやすくなります。
栄養価ばっちりミルク
うちでは子猫を拾ったとき、ワンラックのキャットミルクを与えています。
溶けやすくて母猫の母乳に近い栄養成分になっているので、栄養価ばっちりで、乳糖も調節されているため、お腹を壊すこともありません。
おいしく作ってあるようで、他のメーカーのミルクだと飲まない子猫も、これだとごくごく飲んでくれます。
排尿の方法
排泄は通常母猫がお尻をなめて刺激をして促しますが、母猫がいない場合は人が補助してあげるしかありません。
なかなかに大変な作業ですが、子猫一人では排泄ができないため、しっかり排泄を促してあげましょう。
子猫はまだ自分で排泄ができないので、ミルクを飲んだ後は毎回排尿を手助けしてあげます。
ティッシュを丸めて、トントンと押し当てておしっこを促しましょう。
子猫の体制を仰向けにして、お尻を下に向けると出やすくなります。
ティッシュは2枚重ねたほうが、手が汚れにくいです。
排便の方法
排便も母猫がいないと人が補助することになります。
排尿はミルクを飲んだ後毎回ですが、排便は24~36時間の間に1回のペースで行います。
母猫の母乳ではなく、人口ミルクを飲んだ猫は便秘になりやすい傾向があり、2、3日便秘になるケースがあります。
便を出すのは子猫にとって力のいる作業で、なかなか苦しいことなんですね。
排便をするときは、お腹をさわって張りが感じられる場合に行います。
お尻をティッシュでこすこすして、お腹に刺激を与えます。
子猫の便は固形ではなく、ペースト状のうんちが出てきます。
垂れやすいので、こちらもティッシュを2枚重ねたほうが安全です。
便秘だと勢いよくうんちが吹き出し、服のそでについてしまったことがあります。
1週間目~2週間目の育て方
子猫も生後2週間目になると、平均体重は160gほどになり、生まれたてより2倍ほどの大きさに成長します。
・3時間おきに授乳
・1回のミルクの量10cc
・1日6回にわけて授乳
1日あたりの授乳が6回に減るので、生まれたてのころよりは少し楽になります。
生後10日あたりから目が開き始め、3日ほどで完全に開き、目が見えるようになります。
こうなるとどんどん行動範囲を広げて暴れてくるので、さらに大変さは増します(^-^;
目がなかなか開かない場合は、ティッシュや綿棒を少し湿らせて、目を拭いてあげましょう。
生後2週間の子猫の様子
生後2週間ほどの子猫の様子です。
兄弟猫がいるとヨタヨタとした足取りで、兄弟同士で遊ぶようになります。
2週間~5週間目の育て方
生後2~5週間目になると、体つきやしぐさがだいぶ猫らしくなります。
体重は生後30日目で、415gほどになります。
・授乳回数は1日4回
・1回のミルク量は飲めるぶんだけ与えてOK
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成長著しい時期
生後2~5週間目の時期は成長が著しく、1日1日猫が大きくなり、できることが増えていくのを実感できます。
21日目あたりから防衛本能がでてきて、自分自身を守るという猫の本能が出てきます。
周りの猫や人を認識し、危険があると思うとシャーシャーと威嚇することができるようになります。
3~4週目あたりはヨチヨチ歩きができて、少しずつ歩くことができるようになります。
5週目にもなると、寝床から離れて遠くまでお散歩できるようになります。
このころは腕力もついてくるので、ちょっとした高さならよじ登って飛び越えてしまいます。
段ボールで応急処置的に育てていたなら、このころ段ボールのバリケードを破られてしまいます。
病院で診てもらう時期
生後1か月ほどになると、最初の動物病院受診の時期です。
子猫が持っている抗体は、生後56~150日ほどでなくなってしまうので、早めにワクチン接種をしなくてはなりません。
最初のワクチン接種は、だいたい生後60日あたりでおこないます。
このワクチン接種の時期を決めるため、生後1か月目の健康状態を見てもらうためにも、一度病院で診てもらいましょう。
子猫が生まれて何か月なのかわからないときは、生後1か月の体重の目安である415gになったあたりでOKです。
トイレを自分でできるようになる
嬉しいのが、4~5週目になると排泄が自分でできるようになる点です。
これを自力排泄といい、自分だけで生きていくための第一歩の成長となります。
トイレも覚えてもらわないといけないので、このころ排泄しようとしたら用意してあるトイレに連れて行きましょう。
間に合わなかった場合は、おしっこをトイレにつけて、匂いを覚えさせましょう。
子猫は覚えが早く、2~3日でトイレの場所を覚えて自分でしてくれるようになります。
5週間目~2か月目の育て方
5~6週目はついに離乳し、離乳食に移行する時期です。
・母猫から離乳する
・ミルクから離乳食に移行する
・乳歯が生える
離乳食は手作りもいいですが、猫は食べられない食品も多いので、よく確認してから与えましょう。
手軽で確実なのは、市販されている子猫用の離乳食です。
おすすめの離乳食
ロイヤルカナン FHN -WET ベビーキャット 猫用 100g×24個
うちでは定番のロイヤルカナンの離乳食を与えています。
栄養価とバランスがよく、おいしそうに食べてすくすくと元気に育ってくれます。
食べやすいムース状になっているので、ミルクからでもスムーズに離乳食に移行しやすく、また固形食へ移行するためのステップも踏みやすいです。
2~5か月目の育て方
・離乳食から柔らかいフードに移行する
5か月目めではまだ顎の力がしっかりしていないので、柔らかいフードを与えましょう。
3.5か月目あたりに、永久歯に生え変わり歯がしっかりしてきます。
たくさんのことに興味がでて、体がついていくようになるので、活発に遊び始めます。
母猫がいれば狩りを教え込まれる時期で、鳥や虫に興味を持ちだします。
このころは猫じゃらしなどでたくさん遊んであげて、頭と体を刺激してあげることで、健康に成長することができます。
ワクチン接種を受けよう
ワクチン接種に関しては、生後60日、90日、120日の間隔で受けましょう。
病院によっては2回のワクチン接種でOKなところもあります。
その後は1年に1回、定期的に受ければ大丈夫です。
5か月目以降の育て方
5か月目になると、いよいよ子猫時代ともお別れです。
一人前とはいわなくても、青年期の猫として一人で旅立つ時期です。
・柔らかいフードから固形フードへ移行する
普通の固形のキャットフードを食べられるようになったら、一安心です。
1歳になるまではキャットフードは、1歳未満の子猫用キャットフードを与えましょう。
成猫用のキャットフードと比べて、カロリー調節がしてあるため、成長促進に作用します。
6か月目で人間でいうと13歳の年齢になっており、体重は約3㎏前後にまで成長しています。
あとはもう成猫と同じように育てればいいので、子猫としての育て方は終了です。
去勢手術は6か月
去勢手術については、6か月をめどに行います。
手術費用はオスが1.5万円、メスが2.5万円ほどが目安になります。
オスの手術は簡単ですが、メスの手術はお腹を開く開腹手術になるため、費用も高く、体への負担も強くなります。
事前に健康診断を受けて、去勢手術が行える体づくりをしておきましょう。
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